「『大阪都』に19ぐらいの区ができて強い大阪をつくっていく」「僕は19区ぐらいを目指していきたい」―。「大阪維新の会」の橋下徹代表が25日、堺市長選に立候補している同党公認候補の応援演説でポロリとこんな言葉をもらしました。

 大阪市や堺市を廃止し複数の特別区に分割する「都」構想。両市から多くの権限と財源を「都」に吸い上げ、橋下氏が「成長戦略」と称する大型開発やカジノ誘致などを好き勝手に推進するのが狙いです。

 大阪府と大阪市の協議会で示されているのは大阪市を5または7の特別区に分割する案。堺市について橋下氏は二つの特別区に分ける案を軸に説明しています。

 2プラス7でも9。では、残り10区はどこなのか?

  橋下氏の頭の中はまだわかりませんが、維新が昨年夏に出した公式本『【図解】大阪維新 チーム橋下の戦略と作戦』では「都」構想の「第二段階として、大阪 市の周辺のほかの市も再編」すると明記。そこには、豊中市、東大阪市、八尾市など大阪市の府内隣接市がすべて塗りつぶされた地図が掲載されており、このほ か兵庫県の「尼崎市も含む」との注意書きまでついています。ぜんぶ市を廃止すれば、ちょうど19区になりますがここまで傲慢(ごうまん)な計画があるで しょうか。